時代と共に進化したアダルトショップ!
ローターや電マといったアダルトグッズの数々。その歴史は古く、世界三大美女の1人として有名なクレオパトラが愛用していた……なんて話も。日本でも遣唐使でおなじみの奈良時代には陶器で作られたディルドが確認されています。
そんなアダルトグッズの存在を、多くの人々に伝えたのが「アダルトショップ」。
今回はその変遷を、江戸・戦後・現代の3つの時代に分けて、たどっていきたいと思います!
【江戸時代】日本最古のアダルトショップ! あのサービスも導入!?
江戸時代のアダルトショップって?
文献で確認できる日本初のアダルトショップは、江戸時代(1628年)に現在の東京都日本橋に誕生したと言われています。
店名は「四目屋(よつめや)」。
お店のロゴマークが文字通り、4つの目を合わせたようなかたちになっていたため、その名が付けられたのだとか。
商品については、ローション、ディルド、SMグッズ、媚薬や興奮剤など、かなり幅広いジャンルが揃っていました。
しかしいずれもが当時からすれば希少なアイテム。富裕層でないと買えないものがほとんどで、例えばオナホール1つ購入するのに2両から3両(現在の貨幣価値で25万円から40万円前後)は必要だったとか。
ちなみに、アダルトグッズを購入するのが恥ずかしい方のために、店内を薄暗くしてプライバシーを守る対策や、「欲しいアイテムと住所を書いた紙を四目屋に渡すと、後日こっそりと家まで届けてくれる」といった宅配サービスも行っていたそうです。
【戦後】厳しい法規制で訪れた暗黒時代! 救世主はエロ本!?
戦後のアダルトショップって?
1950年代。新しく売春防止法や風俗営業法が施行されて取り締まりが強まった結果、次第に「性文化は人に悪影響を与える」という考え方が世間に広まっていきました。
その例に漏れず、アダルトショップも規制や取り壊しの対象として警察から圧力をかけられる機会が増加。温泉街や歓楽街の目立たないエリアなど、街の隅に追いやられるようなかたちで、ひっそりと営業するようになったと言われています。
そのため売上は大幅に減少。店主のストレスも最高潮。売上確保に必死になるあまり「お客さんに睨みを利かせる店主」「何も買わない客に対する恫喝」「売上を伸ばすためのぼったくり」といった、悪質な行為をするお店もあったそうです。
しかしそんな状況に光が差し込んだのが1960年以降。青少年の間で「ビニ本(エロ本)」が大ブームに。アダルトショップも出版社と連携して、大人のおもちゃだけでなくビニ本も扱うようにしたところ、これが「安値で買えるエログッズ」としてヒット商品に。売上回復の大きな役割を担いました。
そして売上を伸ばせる武器を手に入れた各ショップは、より集客を増やしていくためお客差ファーストへシフト。悪質な行為をする店も減っていったのだとか。
【現代】みんなが利用しやすいお店へ! 戦後とは違った取り組みも!
現代のアダルトショップって?
2000年以降になるとアダルトショップをより多くの人に安心して利用してもらうべく、店内を明るく、清潔感のあるデザインにするお店が増えていきました。
また、インターネットの普及により、通販サイトが続々と登場。いつでもどこでもアダルトグッズを購入できるようになっていきます。
ちなみにこれまではお店の利用客のほとんどが男性でしたが、近年では「女性にもアダルトグッズの魅力を伝えたい」という方針のメーカーも参入するように。
都心部に大型のショップがオープンしたり、2019年11月には女性用アダルトグッズメーカー「iroha」の直営店が大手デパート内に進出するなど、戦後とは違った新たなアプローチをはかるショップも増えてきました。
世界のアダルトグッズ
世界のアダルトショップ事情をご紹介!
男性も女性も気軽に利用できるように、アダルトショップの“在り方”も少しずつ変化してきました。
今では専門の店舗だけでなく、前項でご紹介した大手デパートや、書店、雑貨屋で販売しているケースも。ユーザーにとってはますます身近な存在になってきたと言えるでしょう。
また、世界に目を向けてみると……
世界のアダルトショップ事情
- ドイツ
街なかに広告がありドラッグストアでも販売 - イタリア
ローマの中心地にグッズの自動販売機がある - アメリカ
おしゃれな店が多く、ニューヨークにある人気店は有名ドラマにも登場
などなど、アダルト文化が人々の生活に溶け込んでいる国もあるようです。
今後、日本でもまた新しいかたちのアダルトショップが誕生するかも?
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